〜 回想 初めての北海道 〜


それは何年前のことだろうか?84年頃だろうか...
バイクに乗っていながらあまり、遠出することもなく、
学生のときのただ『足』として使っていただけの記憶がある。
もっとも中型のバイクを勝手から1年たった頃か
講義中にぼんやりと考えていた、このまま学生生活も過ぎていくのか...
誰もが一度は考えることであろう、『北海道へ行こう!』
大学3年初夏のころであろうか...

北海道に行くために少し調べてみた
どこに泊まろう?フェリーは?
当時はライダーハウスとはあまり聞かなかったような気がする。
野宿?泊まりでのツーリングは初めてのような気がする
YHが素泊まり千円と少し、食事つけても3千円と少し...
今とえらい違いだ!
あと何を調べたかな?コースはどうしよう?
苫小牧に着いたら右回り走ってみよう。

出発はいつだったか?詳しくは覚えていないが、
盆明けだったのは間違いない。
愛車はSUZUKIGSX250E!
仙台発苫小牧行きのフェリーに乗った。
がらがらである。
2等の一角をライダー数名で陣取った。
話が弾んだ!偶然同じ大学の後輩もいた。
顔見知りではなかったが、札幌の実家に帰省するらしい。

船内の蕎麦屋の主が言っていた
「先日まで何百人って乗っていたのに今日は数十人だ。
商売になんねえな。夜になったら飲みに来いよ」
何を話したかはまったく覚えていない
ただ、何もかもが初めて体験する
なんともここちよい気分である...

北海道に上陸!
今日は襟裳岬まで行こう
道を歩く子供たちもてを振ってくれたりする
途中の日高周辺までは気持ちよく走れた
ところが.....
次第に霧が多くなり、風も強くなってきた。
寒い!無謀にもTシャツにジャケット1枚で走っていた
もちろんこの後トレーナーを買ったのは言うまでもない
襟裳岬到着!霧で何も見えない。強風でバイクが
倒れるのではないか?と思ったくらいである。

今日の宿泊さきえりも岬YHについた
初めてYHに泊まった
なんだ!?YHとはこういうところだったのか?
すべてを自分でやる。食事の配膳&片付けこれは予め知っていたが
そして食後のミーティング
当時、歌って踊ってのMTが全盛の時代のYH
その中でも際立っていたらしい
まっ、こういうのも嫌いじゃないのでついつい...
メロン食い放題というのもやっていた。
1/8サイズのメロンをひとつ食べるごとにスタンプを押し
何個食べたかは覚えているはずもなく想像にお任せしよう

次の日、『雨!そして強風』台風が近づいているらしい
どうしようか迷った
ただ初めての北海道でここでもう一泊すると
ずっとここで終わってしまう感じがした
とりあえず出よう!少しでも先へ進もう!
カッパっを着て出発、風にあおられながら進んでいく
帯広あたりまで行けたらいいが...
しかし!そう難関な黄金道路が立ちはだかっている
走っているのは幸い山側なので波の影響はなかったが
知らないというのはある意味怖いものだ。
後で知ったのだが普通の日でも波が高く
よく台風の日に黄金道路をはしったねと言われた。
(もちろん今の私ならえりもに連泊間違いない!)

結局その日は帯広まで行き帯広YHで泊まった
幸福駅も見たかった当時はまだちゃんとした駅だった
(確かもうすぐ廃線になるという頃だ)

帯広YHでもやはり歌って踊った!襟裳ほどではないが...
「この木何の木...」
結局台風の為帯広YHに連泊した。

台風も過ぎ快晴!
帯広YHで一緒だったOFF車乗りの人と然別湖方面へ
絵に描いたような景色。
三大秘湖東雲湖へ!毎年面積が狭くなりそのうち
埋まってしまうのではと言われた。
(しかし、20年たった今でもありますが
ちなみに当時の三大秘湖はオンネトーとオコタンペ湖)
片道90分くらい歩いただろうか?
途中小動物に出くわしさすが北海道と...
いざ東雲湖に到着、湖というより沼に近いか
神秘的というか、野も静かな、なんともいえない感じだ

その後OFF車のライダーとは別れまたソロで走る。
ひたすら走る、走る、走る
足寄経由で阿寒湖まで一気にいって一休み
今日はどこで泊まろう釧路まで行くか。
釧路YHで泊まった。
ここのYHには中にバイクが飾られていた。
何のバイクだろう、もう忘れてしまった。

次の日いよいよ知床へ向かう
釧路、標津経由で羅臼へ!天邪鬼な私は
みなが行く開陽台は素通り!(笑)
羅臼から知床横断道路へ!道路は快適
やけにきれいだ。
峠の頂上でわかった、出来てそれ程たっていないんだ。
下って知床五湖を散策し、
温泉に興味もなかったのでカムイワッカなんて行く気もなく、
オホーツク沿いを北上しサロマ湖まで行った。
サロマ湖のYHに飛び込んだがいっぱいだった。
無理を言って仕方なく泊まらせてもらった。
寝るところは?...食堂!
しかもストーブがたいてある。まだ8月だよ!
北海道とはそういうところである!

この日はいよいよ目指せ!日本最北端『宗谷岬』
オホーツクの海岸沿いも気持ちよく走れる
しかし寒い!
実は釧路あたりからカッパを着たまま走っている。

宗谷岬は.....
最初に感激したのは言うまでもないが、その感触が
覚えていないんだなこれが...
ということはあまり感激しなかったのだろうか...
この日は稚内のYHに泊まる。ついでに
ノシャップ岬へ!ここって岬?うーん...

次の日は真ん中を南下!
オロロンラインはダートだった記憶があるが定かではない...
のんびり下ってから層雲峡へ
途中の景色はあまりおぼえていないなぁ
層雲峡は滝と絶景に見とれていた。
その後、黒岳にロープウエイで上っていく
何?1984m?ってやけにアピールしてたな
下って旭川へ。旭川YH一泊

旭川からふつうなら美瑛、富良野に向かうのだろうが
我輩は石狩へと向かった
やっぱり最初はなるべく海岸線を走りたい
さらに積丹へ向かった
なかなか景色がいい!
このころはまだ積丹半島を回る道ができていない
よってもどって小樽経由、ニセコまわりで
大沼でまったり休んで、函館へ!ここで一泊して
そして最終日苫小牧へ向かう
途中支笏湖で休み...
初めての北海道ソロツーリングが終わったとさ...


<あとがき>
このツーリングでは途中でフイルムの交換に失敗し
1枚の写真もない旅でした
この頃駅にはライダーやちゃりだーの野宿組がいっぱいいた
無人駅だけでなく札幌駅などターミナルの駅までもである
あまりキャンパーは見かけなかった
それからだろうか?
ライダーハウスが増えてきたのは?